濵田神山小瀧即興ラップ大会 マルコス杯

 

 

 ふざけたタイトルでふざけたことすな。

 神山さんの作るラップまじで凄すぎるけどフリースタイルでもできるのかなーやったことあるのかなーと思ってるところにリア突で見れた。はまかみ回の時は私まだWESTさんのオタクじゃなかったから今回はまこた回見るにあたってそっちも予習として見ました。

 

 マルコスに巻き込まれる形で披露していた皆さんの即興ラップを分析します面白そうなので。あと共感性羞恥持ちなのでただ聴いてるとドワーッてなっちゃうから敢えて冷静に分析していく。

 ちなみにフリースタイルラップの評価基準は正直人それぞれだけど今回はライム、フロウ、ワード、バイブスの4つで見ていこうかな。点数つけていこうかなー?とも思ったけどラップが好きなだけの素人がそこまでやるの流石に失礼すぎるからやらない。

 

 

まずは12月12日放送の濵田さん神山さん回より。↓

【濵田さん自己紹介ラップ】

oh yeah

ジャニーズきっての釣りボーイ濵田

俺はなんでも釣り上げちまう

どんな竿でも どんな糸でも ルアーでも

関係おかまいなしyeah

 

 これは~~~~~~韻踏んでない!!!笑

 なにをもってラップとするか、っていうのはまあ色々あるけどとりあえず韻は絶対必要な要素なのでこれはアウト。笑 まあでも強いて言えば4行目「でも」で三連続踏めている、んですか?これは?

 でもこれいきなりマルコスにラップ振られて戸惑いながらもノリノリでやりきった濵田さんはめちゃめちゃ凄いよね。神山さんを庇うように(?)前に出てきた瞬間私は濵田さんの年上力に悲鳴上げた。まじで格好良い。

 ライミングとワードはまあ置いといてフロウはめちゃめちゃ良いですね王道の感じで。あんまり言葉に詰まらずスラスラ出てきてるから編集で足されてるビートともしっかり嵌ってて凄い。以上です。

 

船上に移動してこちら。↓

【マルコス意気込みラップ】

ジャニーズWESTの Yo!濵田

私と釣りなんて Hey まだまだ

私はプロならあんたアマだ

これが私の生き甲斐

 

ジャニーズWESTの Yo!神

お疲れサマー!

 

 マルコスのラップは今回分析対象外なのであれだけどでもこの意気込みラップは正直うまい!笑 「濵田」「まだまだ」「アマだ」の脚韻めっちゃ良い。小瀧くんはワイプで「緩い韻やな~!」って言ってるけども。笑 確かに最後の小節は1字しか踏めてない。

 神山さんへのマルコスのラップは本当に韻が緩いしワードも緩い。かわいいから良いけど。なんかほら、神山さんって赤ちゃんだしマルコスもディスする気にならないよね分かる。

 

 

そしてマルコスへのアンサー。↓

【濵田さん】

Yo!Hey!Hey!Hey!

俺は東京湾の上にいる濵田

俺という名のフィッシングマンを見たことあるかYo!

アーイ!!

 

 まず濵田さん。注目すべきは「今俺は東京湾の上にいる濵田」のフレーズ。これはアンサーとしては最高ですよ?え?

 マルコスに「Yo!濵田」と振られてそれにちゃんと「濵田」で返していくの素晴らしい。相手の使った韻に乗っかってアンサーするってラップバトルでは定番のやり方。敢えてか偶々か、それをやってのけた濵田さん。「あんたまだまだ」と煽られて「俺という名のフィッシングマン見たことあるか?」とアンサーする濵田さん、好戦的でかっけぇ~~~~!!! これはディスへのアンサーとして最高のラップでした。会場にいたら大盛り上がり。多分。

 そしてもう一つが「俺は」と「東京湾」が韻踏んでるように聴こえること。( oea ) と( ooa )だから完璧な韻ではないんだけど類韻として踏めてるよね。これは多分濵田さん意識してなくて偶然だと思うけど、フロウのおかげでこの2つのワードが立ってるから余計にそれっぽく聴こえる。素晴らしい。

 というわけで濵田さんのミラクルアンサー!僅差でマルコスに勝利!(身内贔屓)

 

一方こちら。↓

【神山さん】

Yo!Yo!Yo!Yo!

Everybody Say Yo!

釣るぜエイ! 俺ら精鋭

エイ!と投げろ

エイ!と投げろ

せーのに合わせてエイ!と投げろ

絶対釣るぜい yeah

 

 もうかわいいからなんでもいいんじゃないかな(投げ出すな)(エイ!と投げました)(は?)
 神山さんかわいいからなんでもいいけど、とりあえずここで「精鋭」が出てくるのはやっぱり流石の神山さんのワードセンスだよね。生き物の「エイ」と掛け声の「エイ」をかけるのも素晴らしい。最後に申し訳程度に「釣るぜい」って踏んでるのもかわいい。

 このラップの面白いところは、ラップバトルしてたはずがいつの間にかその相手(マルコスと濵田さん)を巻き込んでコール&レスポンスしてるところ。普通観客相手にやるけどここではまあこの人たちしかいないので敵のはずがマルコスもノリノリ。かわいい3人。癒しかな。ワイプの照史くんもつられてレスポンスしちゃってる。みんなかわいいね。

 

 

では次、4月3日放送分より小瀧さんの登場 ↓

【小瀧くん自己紹介ラップ】

yeah 俺は小瀧

最近ステイホーム退屈

まるで大仏のように悟りを開きそうだぜ yeah

俺は人の揚げ足をとる人間じゃない

駆け足架け橋をつなぐタイプの人間

まるで虹 そうrainbow

あ、そういや3月17日に『rainboW』っていう七枚目のアルバム

発売するぜ yeah

 

 いやめっちゃうまーーーーーーーい!!!!!!! うまい!!!!!!! 素晴らしい!!!!!!! 弄りにくいクオリティじゃないのよテロップ!!!!!!! これめっちゃうまいから!!!?!?!??!

 取り乱した。いやこれまじでうまいよ?え?小瀧くんMCバトル出たことある?
 まず何が素晴らしいって韻が素晴らしい。「望」と「ホーム」の( oou )を踏んで、すぐに「退屈」と「大仏」で( aiuu )。2連続ライミング。強い。そして畳みかける「揚げ足」「駆け足」「架け橋」の( aeai )。ひぇ~かっこよ。小瀧くんライミングノートとか持ってる?以前から温めてる韻じゃなきゃこんなのいきなり出てこなくないか?天才?

 そしてフロウ。フロウも良いね。何が良いって韻の配置が良い。安直に脚韻を踏むんじゃなくて中間に踏んでるワードを置いて、そこを強調しつつ直後をブレイクにすることで耳に引っかかる印象的なラップになってる。凄く良い。

 で、一番素晴らしいのはアルバムの宣伝に繋げてるところ!凄い!「架け橋」から「虹」に繋げて『rainboW』の宣伝に。いや、まじで、天才なの?パンチラインとしての5行目からの展開が良すぎるんですわ。

 というわけで、ライム、フロウ、ワード、バイブス、全て優勝です。私やっぱり韻が固くて立ってる印象のあるラップが好きだからこの小瀧くんのラップは激刺さり。即興で、本職じゃないのに、ここまでできるなんて小瀧くんマジで本当に凄い。「パラグライダー」と「腹具合がー」で韻踏んでた時も天才かと思ったけど。小瀧くんのライミングの引き出し、もっと認められるべき。

 

 

そしてこれ。↓

【神山さん好きなお魚ラップ】

俺の好きな魚 マグロ

そのなかでもトロ 好き

そろそろちょうだいよトロ もっと

なんかこう 脂ののったトロをほら

シャリで握って 醤油つけて

頬張って 胃に流して 

このトロの脂を 俺の体に染み込ませて

あーうまかったなー

 

 もうかわいいからなんでもいいんじゃないかな(2回目)

 これはねえ、なんかもうあの、神山さんのラップ技術と器用さだけでそれっぽく聴かせてるだけのものですよ。笑 フロウがめちゃめちゃ良いのよ。緩急あって面白い。これは完全に神山さんのラップセンスの賜物。素晴らしい。

 そしてライミング、後半大分酷いけど笑、でもめちゃめちゃセンスを感じる部分があってそれが3行目。ここはめっっっちゃ凄い。流石神山さん。素晴らしい。

 まずね、最初から「マグロ」「トロ」で( o )の単韻を踏もうとしてるのは伝わってくるんだけどまあ大分緩い韻で、油断した瞬間急に3行目でそれがガチっとハマる。「そろそろ」「トロ」「もっと」これ全部( oo )だよ。凄いよ。高速ラップの手法で、フレーズの中に短い韻を小刻みに入れるってやり方。踏んでた単韻を( oo )に進化させてそれで高速韻にしちゃうのは本当に神山さんのこれまで積み重ねてきた技術でしかないと思う。凄い。なので後半のグダグダはもうここでチャラです(そうかな…)

 でこの3行目がさっきの面白いフロウの部分で、「そろそろちょうだいよトロ」で滑らかに来て印象的になるブレイク、そして「もっと」でつまずいた感じにして「トロ」と「もっと」のイントネーションを合わせる。技巧派神山さん。

  あとはなんかもうメンバーみんなが神山さんのラップを温かく見守る姿勢なのに微笑ましくなってしまってむりです。神山さん、WESTサー(ウエストサー?)の姫なんだと思う。クオリティにソワソワしながらもみんな温かく手拍子してノってあげてて優しい。神山さん赤ちゃんだしね。

 

 

 あと重岡くんが共感性羞恥でジタバタしてるの、ものすごく、わかる。

 

 

 3者3様、個性があって素晴らしいフリースタイルでしたありがとうございました。どれも素晴らしいからあんまりテロップもメンバーも弄らないであげてほしい(モンペ)

 ちなみに、フリースタイルをビート無しでやらせるのは無茶!笑 本職日高さんですらビート無しでフリースタイル振られるのは困るって言ってたよ。そりゃそうよ。盛り上がりに欠けるしなんとなくスベったみたいになるもん。リア突は後からビート足してくれてるだけ良心的かも! ノービートで、振りから逃げることもせず、そこそこ面白いラップを披露した濵田さん神山さん小瀧くん、全員優勝です。

 マルコスかわいいしおもしろいしラップ楽しいからまた来てくれんかな。

 

 

 

 以上、遊びで始めたけど結構楽しくなってがっつりやってしまった。おわり。

 

 

 

神山さんのラップ詞を勝手に分析する回 ♯4

 

 ラップが大好きなだけの素人ド新規WESTさんオタクが神山さんのラップ詞を分析してみる自己満企画第4弾。

 今回も最新アルバム『rainboW』より、通常盤に収録されている「グッと!!あふたぬ~ん」やっていきたいと思います。

 

 

 早速いきましょうこちら。↓

 

家に着くなりベッド バッタンキュー

電話かけた相手にwussup? (fu-!!)

携帯とともに自分充電中

お腹がぐぅ~。そのまま(-_-)zzZ 頑張れ Youー!!!!!!!

 

 まずリリックどうこうの前に一ついいですか?神山さん可愛すぎじゃありませんか?顔文字を使うな。ズーと読ませるな。かわいいか。

 

 ではまずライミングから。とっても単純です。「バッタンキュー」「wussup? (fu-!!)」「充電中」で聞こえるそのままの脚韻だけ。頭韻とかとくにない。神山さんにしては単純すぎるほどの韻。綺麗に母音が揃った韻ではないので文字には表しにくいんですけどまあ類韻ですかね。3音韻ではあるけど、最後の( u- )が強めに印象に残って、それまでの2音の母音はそこまで意識してないんだと思います。

 だって最後の1行ではもう単韻の( u- )しかないから。「ぐぅ~」とか顔文字で「ズー」と読ませたりとかとにかく可愛い韻です。本職ラッパーじゃまず書かないリリック。本職ラッパー並みのセンスと知識を持つ、でもやっぱりアイドルな神山さんだからこそのリリック。素晴らしい。

 

 

 でね。このリリック本当に単純なんですよ。小節ごとに脚韻踏んでるだけ。だから聴いてる私たちもすぐ歌えるし。Evokeとかめちゃめちゃ難しいラップしてるんですよね第2弾で散々書いたけど。そんなこともできてしまう神山さんがこの単純なリリックを書いた理由。

 この可愛らしい応援ソングには可愛らしい単純なリリックがぴったりだからですよね。深く考えずに聴いてるだけで楽しくて、なんとなく励まされて、笑顔になれる。それくらいの軽さで良いんですよ。聴きこまないと分からないギミックなんてこの曲には必要ないんでしょうね。

 

 このラップフレーズの直前の部分。三々七拍子がありますよね。太鼓の音、笛の音、歌、全てが三々七拍子で揃った分かりやすい応援団ぽさ。で、ラップパートに入るんだけどトラックはそのまま三々七拍子。太鼓と笛の音が相変わらず鳴り響いててそこにこのラップがのっかってるんですよね。

 これ凄いことだと思う。私は普通の人よりラップが好きで色々聴いてると思うけど、三々七拍子にラップのっけてる音源は聴いたことないです。いや普通ないよ。そういう発想にならないし。これもやっぱり、アイドルで様々な音楽ジャンルに満遍なく触れている神山さんだからこそのアイデアなんだと思うんですよね。「Evoke」のときは神山さん本職ラッパーなのか?なんて言ってたけど、そうじゃない神山さんだからこそ作れるラップっていうのが存分に発揮されているなあと思うわけです。

 

 あとまあ単純に神山さんのリズム感半端ない。いやこのラップ簡単なんだよね歌う分には。さっきも書いた通りライミングが単純だし、三々七拍子って私たち日本人には馴染みのあるものだし。誰でも簡単にラップできる。でもね、このラップを最初に書くのはリズム感抜群じゃないとできないと思う。三々七拍子のトラックがあったら当たり前に三々七拍子の言葉しか普通出てこない。それにこれだけリズミカルなリリックを乗せられるって相当なリズム感が必要だと思います。

 2行目が三々七拍子の7拍の部分だけど、ちょうど7拍目の直後が「fu-!!」なんですよね。拍が途絶えた無音の瞬間に「fu-!!」の歓声を持ってくることで、応援団の泥臭さ熱さよりも楽し気で気軽な印象になる。

 4行目に至っては、よく7拍子にこれを乗っけたなと。後ろの7拍の方に意識向けながらこのフレーズ聴いてみてほしい。一瞬混乱する。なにこのラップ?「ぐぅ~。」から「そのまま」まで裏拍でとるイメージなんですよね。三々七拍子なんて表拍でとってなんぼのリズムなのに。

 聞き馴染みあるリズム、分かりやすいライミングでラップする分には簡単だけど、最初にこのトラックにこのリズムでラップ乗っけようと作るのは物凄く難しい。そんな高度なこともこなしちゃうんですよね神山さんって。しかも少し立ち止まって考えないと高度であることにすら気づけない。可愛らしいラップだなーで解釈を終わらせてしまうことだってできる、これこそがこの「グッと!!あふたぬ~ん」のラップの凄さかなあと思いました。

 

 

 最後に歌割の話を。これまあ流星くんと神山さん、WESTのラップ担当エース2人組が交互にやってるんだけど、ちょこちょこメンバーの声入りますね。

 「バッタンキュー」「fu-!!」「充電中」「ぐ~」「ズー」「You」です見ての通り要するにライミングしてる部分。これ、HIP HOPのマイクリレー的にはド定番の歌割なんですよ。HIP HOPにおけるマイクリレーって何かっていうと、1曲でラッパーが何人もフィーチャリングして8小節ずつ順番にラップしていくってものですね。同じトラックに、ラッパーそれぞれが自分のスタイルでラップを乗せていくからフロウに個性が出てとても面白いんですけど。マイクリレーものは音源ではそれぞれのパートでそれぞれが普通にラップしてるんですが、ライブになるとお互いのパートの韻を踏んでいる部分とか強調したい部分に他のラッパーが乗っかるんですよね。気持ち良い韻のところとか大合唱。

 ここではそれを使って、流星くん神山さんのラップにメンバーが乗っかっていく。一体感も出るし、韻がより強調されて気持ち良いし、この曲の楽しさを加速させていく一つの要因になってるんじゃないですかね。2人で交互にラップするのはこの曲では少し寂しいから、メンバー参加型。応援団は声を揃えてなんぼですしね。

 

 

 この短いラップ部分にも存分に神山さんの沢山の思いが詰め込まれていてよかったです。ラップ一つとっても、曲ごとに全く違う引き出しを開けてくる神山さんは本当に凄い。では今回はここらへんでおわり。

 

 

神山さんのラップ詞を勝手に分析する回 ♯3

  ラップが大好きなだけの素人ド新規WESTさんオタクが神山さんのラップ詞を分析してみる自己満企画第3弾。

 今回は最新アルバム『rainboW』初回盤Bより神山さんのソロ曲「KNOCK OUT」です。早めの着手。ノクモンアレンジが効いた最高のロックナンバーですけど私には週刊少年ジャンプ原作のスポーツアニメ第一期のOP主題歌に聞こえる。二次オタ出身なので。

 ラップの部分はOPの1分半尺には入りきらなくて、クール最終回の一番盛り上がるところでだけ流れて最高潮にアツい展開が繰り広げられるんですよねわかる。

 

 妄想はこれくらいで早速。↓

 

Say hello!!

応答せよ 応えなき迷路 右それとも左 ほら選べよ

"でも"や"けど"の言い訳を並べてもただのPierrot

信号はYellow でも止まれねぇよ 白黒つけろ

押し付けられるEgoに出せベロ 鳴らせよ爆音でStereo

Three Two One Zero さあ Let's go 伸ばせ手を!!

 

 

 や~~~~相変わらず凄い。踏みすぎである。やっぱりライミングの鬼。( eo )の韻をこれでもかと踏んでる。最初から最後まで一貫してこれ。何事も曲げない神山さんの性格故な気がします。滲み出る頑固さ。素敵。

 このリリックの何が凄いって、まあ脚韻だけなら踏むのってそんなに難しくないんですけど頭韻も組み合わせてるし1文の中に何度も( eo )が出てくる。2行目から5行目はエグすぎる。ついでに言えば「Pierrot」「Yellow」「Stereo」の英単語3つは、他の部分とかかる( eo )の母音韻の役割も果たしてるけど、この3つだけで類韻と言って英語特有のライミングもしてます。単語を見た感じ韻を踏んでる雰囲気はしないけど、発音してみると似たような響きになりますよね。アクセントの位置が本当は「Pierrot」だけ第一音節で他と違うんだけど、ラップするときにあえてアクセントを変えて類韻としてより機能しやすくさせてる感じです。

 「白黒つけろ」の部分はちなみに「しつけ」で単子音韻も踏めてます。ラップパート後半に向けて加速していく中で、強く韻を踏んづけて助走してるしているように聴こえます。

 

 ラップ自体の技という点で言うと、他には「迷路」の部分。迷路は( eio )なので厳密にいえば若干母音が違うんですけど神山さんは"い"を最小限にしか発音せずにラップすることで( eo )にしてるんですよね。そして「Let's go」の部分。聴けばわかるけどこれは「レゴ!」って読んでますね。これは神山さん特有というよりはHIP HOP特有の読み方。「Lego」って省略して書いたりします。( eo )で踏めます。でもそれだとHIP HOPリスナーじゃないファンに不親切だから、見慣れた表記で読みだけ「レゴ」にしてるんでしょうね。気遣いのできる男。

 

 というか、これだけ( eo )の一点張りで韻を踏んでいくのってめちゃくちゃリスキーなんですよ。だって飽きちゃうから。韻は種類が多い方が華やかだし、聴いてて気持ち良いし、純粋に面白い。でも神山さんは敢えて( eo )で最後まで踏み切った。飽きさせることもせずに。ひとえに高いラップ技術の賜物ですよこれは。

 ( eo )の位置が決まりきってちゃいけないんです。脚韻だけとか頭韻だけとか等間隔に並んでたらすぐ飽きる。でも文中に( eo )を散らしてリズムに緩急をつけることで予想のつかない展開にしてるんですよね。

 そして基本的にはラップする時って分かりやすく韻を強調したりしがちなんですけど、神山さんの場合脚韻はめっちゃ強調しつつ中間の韻はさらっと流してしまう。こちらに踏んでいると意識させ過ぎず、でもなんとなく聴いてるだけでリズミカルで面白い。

 一貫した姿勢で( eo )で踏み通し、でも飽きさせない工夫としてラップの技術でカバーする。とんでもないですよ。ラッパーなら普通にやるかもしれないけど神山さんは本職じゃないわけで。知識とセンスと努力がとんでもないんでしょうね。

 

 

 

 今回はラップパートが短いかつ韻が単純だったのですぐ終わりました。単純な韻の良さもあれば複雑な韻の良さもある。そしてそれを両方使い分けられる神山さんが最高だって話です。おわり。

 

 

 次回は「グッと!!あふたぬ~ん」になりそう。

 

 

 

神山さんのラップ詞を勝手に分析する回 ♯2

 

 ラップが大好きなだけの素人ド新規WESTさんオタクが神山さんのラップ詞を分析してみる自己満企画第2弾。

 今回はアルバム『WESTival』より「Evoke」です。めちゃくちゃ難しかった。でもめちゃくちゃ楽しかったです。あの曲の中毒性のヒミツが少し分かったような気がして嬉しい。

 

 

 

早速いきましょうまずここ。↓

1A)

Hair is done  粋にキメたDress code

誘うRed carpet を取Escort

 ( )の頭韻で前のめりなリズムに聴こえるよう演出しつつ、( ou )で綺麗かつスタンダードな脚韻を踏んでます。( ou )を基準に展開しつつ、( o )しか踏んでいない甘い言葉も(o)を強調して他の母音を曖昧に発音することで綺麗に踏めているように錯覚させている感じですね。

 これは神山さんのリリックのセンスは勿論のこと、流星くんの母音を伸ばすクセのあるラップの良さが存分に発揮されているように思えます。それも含めて神山さんは歌割考えてるのかな…。

 

1A')

欲望だらけのParty people  暴走最高潮

Voltage上昇 徐々にLose control

 次の2行では、脚韻だった( ou )を発展させて熟語の( ouou )にしている。言葉の詰まり方というかスピードを敢えて一定にしないことで印象的なライミングになっています。

 言い方悪いけど桐山くんのねちっこいラップが良い。普段よりも流星くんのラップに雰囲気を寄せてバトンを繋いでいる感が感じられる(気がする)。

 

続いて↓

1B)

一目で虜さ中毒まさにBlack hole

見惚れてCan’t sneak  注目掻っ攫うDarkhorse

 ここめっちゃ凄い。音数に対して字数が詰まっている頭韻ioee )、熟語で固く踏む( u-ou )、長めの英単語で綺麗に踏む脚韻( a-uo-u )、この3種類の韻をすべて綺麗に最初2行に盛り込んでいるんですよ。踏む位置もほぼ一緒。漢文の対句みたいな趣がありますね。いとおかし。この2行は見事。

 濵田さんはこういう言葉数が多いタイプのラップが上手な気がします。あとお顔が馬に似てるからこの歌割にしたって聞いた。神山さんお茶目。かわいい。

 

1B')

轟かすMy name  俺が台風の

響くBass ShyBae

Saveなんて不要さぁFeel the beats

 ( e )の脚韻を基調に全体的にまとまった印象のある部分。韻は優等生なんだけどしゃくりあげてひっくり返るラップの仕方がチャラくてこのギャップが良い。

 韻を踏む、とまでは言えないけど「響く」「Shy」の母音の( )を強調して伸ばすようにラップすることでキャッチ―に聴こえる。最後の「Feel the beats」も( )を伸ばす英単語×2なので、よりまとまりあるように感じるんですよね。固すぎない韻と小瀧君の甘い発音・発声の相乗効果でとにかくお洒落な印象を与える3行。個人的にめちゃくちゃ好きです。

 

少し飛ばして次はここ。↓

1D)

Until the time ends

Until the sun rises

Hey wussup? Don’t stop the party

Let me hear you say YEAH!

Say OH!

 「Until the time ends」と「Until the sun rises」はなんとなく似た発音の単語を並べている感じ。分解したら母音は別にそんなに揃ってない。でもそれっぽく聞こえる。類韻よりさらに緩い韻って感じ。完全にクラブノリ。韻とか詳しく考えなくてもなんとなくリズム感語感が気持ち良いからノれる。

 

1D')

Let’s hang out もっとTurn it up

イカしたGirl  Shall we dance?

Way to go

 ( anau )、短くして( au )、同じ韻を詰め込んでいるんですけど、英単語のアクセント的に( a )が強いから踏み込んで畳みかけてくる印象が強い。次の部分からガラッと雰囲気が変わって第2章が始まるので、第1章最後の「Way to go」で一度最高潮にもっていくために意識されたライミングですね。

 というか曲としての構成も含めて韻を考えるのはもう完全にラッパーなんですよ。”神山智洋 a.k.a 神ちゃん”なんですよ。(怒られろ)

 

気を取り直してここ。↓

2A)

Beatで揺れるHip

Sceneに合わせるMusic

Heat up 緒にKeep on

Moving Stepping Jumping Dancing

憧れVIP seat

Glass掲げPeace&Cheers

We gon’ party like this

Follow me

 まず注目すべきは( ving )( ping )( cing )の間に無駄を一切挟まない4連続ライム。英語特有の語尾が共通する子音韻です。気持ち良いし楽しい。steppingしてるしjumpingしてるのはここのラップのことです。←違います

 そしてとにかく( i )で踏んでいく。踏んでないフレーズがない。上の( ing )も結局( i )が入っているのでこの8小節はずっと( i )で踏み続けるんだという神山さんの強い意志を感じます。というか「揺れる」「合わせる」の( eu )とか「憧れ」「掲げ」の( ae )とか踏める韻は全部踏むみたいな執念じみたものが見えます。

 あともうこれはラップ関係ないけど重岡君の声がマジでド性癖。第2章の入り口として大きく雰囲気を変えるのに重岡くんのこの甘めの低音が選ばれたという事実に興奮を抑えきれない。

 

そしてここね。↓

2B)

燃え上ってFire

灼熱熱帯夜

汗だくDead tired

でももっとアガってHigher

 ( eaia )で脚韻を踏み続ける。一つもブレてなくて気持ち良い。しかも2,3行目では( aueu )( aeau )で完璧ではないけどほぼ揃った韻もあるので長めの韻に聞こえる。

 WESTのラップ班 神山藤井コンビの掛け合いとかいうアツすぎ歌割。

 

2B')

まだ物足りないでしょ? 今すぐCall me

Come on, Let’s move it & Put ya hands up in the air 

 HIPHOPやEDMみたいなパーティーチューンでは超ド定番のフレーズ「Put your hands up in the air」が登場。わざわざ分析するフレーズでもないけど一応書いとく。

 ここでは「&(and)」と「air」は音程もリズムも揃えて(e)で脚韻を踏んで更に「Put ya hands up」の部分で跳ねるように( )を3つ踏むことでリズミカルにしてる。クラブ感がこれ以上ないほど鮮明に演出されている感じ。手上げて頭振り回してノる以外の選択肢がない。

 

そしてラスト。ここやばい。↓

3A)

Still more swingin’ swingin’

Don’t stop Get it Get it

Break down, Regret is deferment

Now scream

(Bounce Bounce)

Fangirls voice ExtraGOATなSuperstar

Got a swag Got your back OMG!!! 

 これは高速ラップによく使われるライミングで、小節内で細かい韻( )と( o-a )を交互に並べている。「OMG」も分解すれば「Oh My ( o-a )」と「God ( )」になる。そして脚韻の( )を伸ばすラップの仕方がめちゃくちゃ効いていて、下から少ししゃくるように持ち上げる歌い方でスウィング感(1行目)とかバウンス(5行目)が感じられる。

 

3A')

Girls are delighted Waves of the light

Tonight we excited

Fly so high Touch the sky

Never felt like that Check this out

It’s lit Let’s go 

 ここも「delight」「light」「night」「cite」で子音韻を踏み続ける。そして休符を効果的に用いて溜めたりリズムを崩すことで、一辺倒じゃない耳に引っかかるライミングになっている感じ。

 直後のフレーズから子音韻の響きの名残がある( a-i )で連続で踏みまくる。ここは逆に規則的で分かりやすいリズム。不安定だったリズムから聞き馴染みあるリズムになるので落差を感じて、フレーズ全体が印象的になる気がする。ここのリズム感を格好良くラップするのは本当に難しいことなのでWESTさんのラップのエースでありEvokeを書いた張本人である神山さんが担当するのはもう満を持してラスボス登場!みたいな感じ。えぐい。

 そして勢いよくぶん投げるような( )の単脚韻。3A)6~7行目の( )の韻をダメ押しで最後にもう一度持ってくることで、この部分全体のまとまりを出している。

 

 

 

 長い道のりだった…。だって難しいんだもん。ずっとラップしてるし。3時間くらいかかったんですがでも一つ発見するたびに「神山さんすげー!」って言いながらで本当に楽しかった。

 とにかく韻が散りばめられていて、だから中毒になるんだと思うこの曲は。無意識に耳が心地良くなるので。ASMRに近い楽しみ方ができる。しかもライミングの一つ一つに全部しっかりと意図が見えるから素晴らしい。やっつけでとりあえず韻踏んでおこう感がない。神山さん凄い。

 

 日本語って母音の発音が5種類しかなくて熟語も多いから固い韻が踏みやすい(その分駄洒落と言われがちだけど)。そして固い韻はラップするときにはやりやすい、だって発音に忠実にやれば勝手に踏めるから。でも逆に、甘い韻や実は母音は揃ってないけど踏めているように聞こえるフレーズなんかは完全にラップの歌い方だけで聞かせなくちゃいけないから難しい。この「Evoke」は甘い韻や母音が揃っていない部分も結構多いんだけど、それでもこれだけ韻踏みまくりの曲に聞こえるのは神山さんの言葉の詰め方やリズムへの乗せ方のセンスと、メンバーそれぞれのラップのセンスのおかげ。センスセンス言ってるけど努力の上にあるものだと思います。7人みんな本当に凄い。

 今回引用した部分は分かりやすくラップしている場面だけだけど、勿論それ以外の部分でもライミング多用されてて全体的にずっと意識されてます。完全に洋楽寄り。英語って語感が良くてリズミカルに喋るものだし、HIPHOPのルーツも相まってもともと英語と韻って本当に密接したもの。英語圏ではラップとかHIPHOPとか関係なく、童謡とかでも韻を踏むのって当たり前の文化。だから英単語や英語のフレーズが多用されてとにかく韻を踏もうと意識されまくってるこの曲は言ってしまえばほぼ洋楽です。洋楽、HIPHOP、EDM、J-POPの良いとこどり。最高!

 

 

 12月に初めて聴いてずっとやりたかった分析、ようやくできて良かった。というかまあ私が手を付けてなかっただけなんだけど。

 あくまで普通の人より少しラップをよく聴くだけの素人なので間違っているところもたくさんあるだろうし、あくまで「神山さんはこういうこと考えてこうしたのかな?」という予想でしかないのだけど。まあでも私なりの解釈なのでこれが私の見つけた正解です。

 神山さんご本人がこう言ってたよーとかこれ見たら解説してるよーとかあったら知りたいけどまあ新規である以上情報の漏れはしょうがないところもあるんだけど。

 

 

 

 次はソロ曲のKNOCK OUTにしようかなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神山さんのラップ詞を勝手に分析する回 ♯1

 

 ラップが大好きなだけの素人ド新規WESTさんオタクが神山さんのラップ詞を分析してみる自己満企画第1弾。

 今回はアルバム『Wtrouble』より「Survival」。一番最初に自分で買ったジャニーズWESTさんの作品がこのアルバム(初めて聴いたのは友達に貰った証拠)で、神山さんの曲と初ご対面。いや衝撃、神山さんってラッパー?

 これ12月に聴いて、すぐ分析もしてたんだけどちゃんとまとめてなかったのと、そして12月よりWESTさんに対する知識も増えて新たに発見したこともあるので。もう一度ここに書き残しておきます。

 

 

ラップ部分はここ。↓

Venus見出す WinnerこそがLeader.

騒ぐ血が 今 Heat up いいかWe’re the freedom.

Hey! Don’t be afraid. 目指せ Ace. 上行く Make waves.

We’re gonna shake the world.

Bring it on. Blllllllah!!!!!!!

 韻が入り組みすぎ。まず基調になっているのが( i-a )の韻。めっちゃ踏むとにかく踏むずっと踏む。何がやばいってこれ伏線になってるんですよねライミングで伏線張るって何事? なんの伏線かはまたのちほど。

 流星くんからバトンタッチして神山さんになった瞬間の「Hey!」でインパクト抜群に( e )の押韻開始。短く踏みつつ連続する( eiu )で畳みかけてスピードアップ。( eiu )のアクセントが頭の( e )にあるので( e )の押韻から流れるように移行しています違和感ゼロ。これは余談だけど( eiu )の踏み方なーんか既視感あるなと思ったら関ジャニ∞さんの「JAM LADY」でも同じ踏み方してるパートがあるね。  

 しかもこのパート、( eiu )にライムチェンジしたかと思いきや実は( i-a )が2か所隠れているので次のフレーズでまた( i-a )に戻った時に流れがスムーズに聴こえる。「We're gonna」が( i-a )に聞こえるのは神山さんのラップセンスの賜物。素晴らしい。

 ちなみにオタク的ポイントとしては、2人で分かれているパートで( i-a )を共有しているだけじゃなくてさらに流星くんが( i-a )を踏むときに頭の( i )を強調して( a )は落としていることでその後の神山さんの( e )の単韻踏みと似たアクセントに聞こえるっていうのがたまらない。ここでマイクリレー的な胸熱を感じる。

 

続きがこれ。↓

いざ 開幕いたGunfire.

現状最悪ち出My style.

負のSpiral さえHijack.

戦況Climax.

これSurvival!!!!!!!

 はい。また( i-a )を基調にラップしだす。さっきも言ってるけど、ここに綺麗に繋げるために( i-a )を仕込んでいたんだと思う。流星くんパートでは落とすように( i )にアクセント置いてラップしてたんだけど、ここからは( i )と( a )が同じ強さになっててより力強い印象に。同じタイミングで鳴るドラムも最高。

 そして( i-a )の進化系( aiau )の脚韻。熟語も英単語もどんどん踏んでいく。ここで伏線回収です。冒頭から( i-a )で踏み続けた韻を( aiau )に進化させて最終的に曲タイである「Survival」に帰結させる。え。構成力凄くない?

 ちなみに途中で「現状」「戦況」で( enou )の頭韻も踏まれてるし、「さえ」「これ」でさりげなく( )の単韻も踏んでる。踏めるところは全部踏む、これが神山さんstyle。知らんけど。

 

 

 

 以上。神山さん、リリックのセンスもそうなんだけどやっぱり曲を書く人なだけあって構成がめちゃくちゃ緻密で凄い。考え尽くされたライミングだと思います。

 前半のパートは短い韻を活かして軽くてスピード感のあるリズミカルなフロウ、後半は短い韻を重たく踏んで強い印象を与えるフロウ、1曲の短いラップフレーズの中で、同じ( i-a )の韻で、ここまでガラッと雰囲気を変えられるのは本当に凄いこと。そして神山さんの意図を存分に汲んだラップをしている全メンバーもマジでめちゃくちゃ凄い。人を褒める語彙が"凄い"しかない私は神山さんの語彙力見習ってね。

 結論、ジャニーズWESTって凄い。この曲があったからジャニーズWESTさんの音楽に本格的に興味を持てたと言っても過言ではないです。神山さんに感謝。あと勧めてくれたフォロワーに感謝。

 

 

 

  所詮素人の分析だからどこまで正しいか知らないけど。全然的外れかも。そしたら笑うけどまあいっか。#2は「Evoke」です。